2022年12月28日
高分子学会 第67回茨城地区活動講演会「バイオマスと高分子」で、以下のテーマの講演を行いました。(2022.11.18、オンライン開催)
「バイオプラスチックの開発・利用の動向と開発事例」
<概要>
バイオプラスチックの開発・利用の日本や世界での動向を解説した。すなわち、バイオプラスチックの開発・利用の歴史、分類、主要バイオマス、生分解のメカニズム、世界や日本での利用と技術開発の動向、今後の生産予想、さらに、代表的な種類の構造と物性や利用上の課題について説明した。特に、欧州・中国では生分解性タイプ、日本では非生分解性のバイオマス利用タイプの利用割合が高く傾向が異なるが、日本では廃棄後の処理が熱回収主体のためであり、また、中国・タイで生分解性タイプの大幅な増産が開始されており、今後、世界の生産の中心となっていくことを解説した。さらに、本講師が日本電気㈱や筑波大学で取り組んだ、耐久製品用の高機能なバイオプラスチックとしてポリ乳酸複合材やセルロース系樹脂の開発と製品適用の実例を紹介した。最後に、バイオプラスチックの今後の展開の予想と目指すべき方向性、特にバイオプラスチックのリサイクルの推進や海洋分解性の重要性について述べた。