2023年12月07日
国内最大級のプラスチック展示会:エヌプラス2023で開催されたセミナーで、現在話題となっている、サーキュラーエコノミーでのプラスチックの対応について講演しました (2023.9.15、国際展示場)。
「サーキュラーエコノミーでのプラスチックの対応と今後の展望」
<概要>
サーキュラーエコノミーへの対応として、プラスチックでは、従来の熱回収に依らず、経済性を重視したリサイクルへの取り組みに関心が高まっている。本講演では、サーキュラーエコノミーで提唱されている材料価値の循環の意義について解説し、これに対応するプラスチックのマテリアルやケミカルリサイクルについて、EUや日本での最新動向について説明した。EUでは、新たなマテリアルリサイクルとして、モノマテリアル化やアッパーサイクルに関心があり、さらに、石油製造会社による廃プラのケミカルリサイクルによる油化も開始されている。日本では、飲料・食品容器や電子機器筐体でのマテリアルリサイクルやコークス炉でケミカルリサイクルが進みつつあるが、まだ熱回収が主体である。今後の展望として、経済性を重視したマテリアルリサイクルの実現のため、材料・製品設計と再利用を融合させた包括的なリサイクルシステムの構築について述べた。