2021年12月26日
フィラー研究会・難燃材料研究会合同シンポジウムで「5G通信用の実装樹脂材料の現状と今後の展望」について講演しました(2021.11.12)。
<概要>
通信環境の高度な利便性(高速、大容量、多数同時接続)を実現する5G通信の立ち上がりによって、関連装置と材料の新たな市場が形成されつつある。本講演では、これらの市場規模の見込み、端末装置や基地局へ要求される性能、そして、これらに使用する実装樹脂材料の要求特性や開発状況、課題について解説した。特に、実装樹脂材料には高度な誘電特性(低誘電率、低誘電正接)と成形性等の実用性の実現が求められている。これに対して、分子構造による誘電特性の向上のメカニズム、さらに、最近の開発状況として、低分子量のPPEとエポキシ樹脂との複合化や熱硬化性PPEなどの開発事例、そして、低誘電率の難燃剤について説明した。最後に、今後の技術展望を述べた。