2022年07月01日
R&D支援センター主催の企業向けセミナーで、以下のテーマでの講演 (Online開催)を行いました。(2022.6.29)
「バイオプラスチックの初歩から応用、最新技術・将来展望」
<概要>
海洋汚染などのプラスチックの環境問題の顕在化から、バイオプラスチックへの関心が高まっている。本講演では、プラスチックの研究開発や様々な製品分野での利活用に携わっている企業の若手からベテランの技術関係者を対象に、バイオプラスチックの本質的な理解とともに、各製品分野での利用推進に役立つ知識の習得を目的とした。このため、まずはプラスチック全体の概論として、分子構造と物性、製造方法、添加剤等の基礎と、プラスチックの環境問題と対策の概況(廃棄物、海洋汚染、リサイクルなど)について説明した。そして、バイオプラスチックに関し、代表的な構造・物性・製造方法、生分解性(海洋分解性)のメカニズム、世界や日本の最新の市場動向と課題について解説した。さらに、本講師による実際の研究開発・実用化の事例として、新規バイオプラスチックの企画のポイント(差異化できる付加価値の追求)、および、高機能ポリ乳酸複合材、新規セルロース系バイオマスプラスチック、藻類由来バイオマスプラスチックの開発内容について説明した。最後に、今後の展望として、プラスチック全体の包括的な循環型環境対策の中でのバイオプラスチックの役割と課題、今後の有り方(海洋分解性、リサイクルなど)について述べた。